さあ、スタートですよ
園長 松橋郁子
ご入園、進級、おめでとうございます。
新たな年度がスタートしました。新たな気持ちで、今年度も頑張るぞという気持ちでいっぱいのことでしょう。
4月って素敵です。園庭の梅、水仙等、お花が咲き始めました。本荘公園の桜も咲き出しますよ。ワクワクします。希望や楽しみが、これから一年間たくさん起こりそうな予感がします。
本荘幼稚園は今年98年目のお誕生日を迎えます。そして今年の入園式はなんと99回目の入園式。これからは記念ラッシュが続きそうですね。
今、私は古い卒園者名簿を手にしています。ノートになっていて昭和58年度卒園生の名前まで書いているものです。その中には私の名前もあり、その脇にある懐かしい同級生の名前を見て、「今はどうしているのだろう」と、懐かしい思いでいっぱいになりました。
1926年度の卒園生は23名でした。その十数年後の卒園写真を見てみますと、当時の先生方は着物で、子どもたちも洋服の子や着物の子と、制服のない時代でした。1966年度の卒園写真(私の時)。今と同じ制服と帽子と上履き。普段の幼稚園生活では、母から作ってもらったスモックを着て生活していました。先日インスタでご紹介したおひな様はもっともっと古い芥子雛です。幼い私でしたが、「ずいぶん古いおひな様だけど、きっと昔から大切にされてきていたんだな。」と感じ、大好きでした。
この幼稚園にとって今も昔もこれからも、絶対に変わらないのはキリスト教保育です。「キリスト教って、難しい教えなんだろうな」とみなさん思われるかもしれません。イエスさまはシンプルにこうおっしゃっています。
「心を尽くし、精神を尽くし、思いを尽くして、あなたの神である主を愛しなさい。」これが最も重要な第一の掟である。第二も、これと同じように重要である。「隣人を自分のように愛しなさい。」(マタイによる福音書22章)
生まれる前から神さまから愛されてきたお子さんを、やがて神さまがお父さんとお母さんに託しました。家族の愛に包まれ、次は本荘幼稚園に連れてきていただきました。神さまは保育者にも、お子さんの心と体の成長を託されたのです。
毎日の食べ物、着る物、持ち物、生活の全ては神さまの恵みのうちに備えられています。また、安心して生活できる環境を与えてくださっています。全てを備えてくださる神さまに感謝する礼拝が幼稚園では毎日行われます。そして幼稚園には先生がいて、お友だちがいる。自分はその中にあってかけがえのない大切な存在であることが分かり、お友だちや先生方も自分と同じように神さまや人から愛されているのだということに気付く…そんな子どもに育ってほしいと願い、私たちは園の保育環境を整え、祈りつつ子どもたちと接しております。
お子さんが初めて出て行く社会である幼稚園。お友だちや保育者と一緒に、花を摘んで、虫を捕まえて、泥んこになって、神さまに感謝をし、美味しいお食事を食べて、心身共に成長することをお祈りします。
「わたしの目にあなたは高価で、貴く、わたしはあなたを愛する」(イザヤ書43節)
神さまは全ての人を愛してくださっています。子どもたちの成長を神さまにおゆだねし、感謝してこの一年を過ごしていきましょう。