クリスマス
園長 松橋 郁子
今年の待降節(アドベント)は12月1日より始まります。それと同時に長い冬が始まります。アドベントに入ると、本格的にツリー等の飾り付けをし、教会では日曜日ごとにクランツ(クリスマスリース)にろうそくを立てていきます。1本目、2本目…と、嬉しさは増していきますね。
クリスマスの語源はChristのMass、すなわち、キリストのミサです。ミサとは教会の聖餐式(キリストの体の象徴であるパンとぶどう酒をいただく、礼拝のこと)を意味します。ですから、クリスマスはイエスさま抜きには語られない大切な日なのです。
窓の外にしんしんと降る雪。それを窓越しに暖かい部屋の中で見つめる私。熱いコーヒーの香りの中で読書をし、BGMはチャイコフスキーのくるみ割り人形。寒くても温かい気持ちでいっぱいです…私が清少納言ならこう書くなあ。皆さんはどんなクリスマスの思い出がありますか?甘いお菓子や香ばしいごちそうの香り、ツリーの光など、思い出される方もいらっしゃると思います。
バッハに「クリスマスオラトリオ」という大規模な音楽があります。終曲の歌詞をご紹介しましょう。「今あなた達は救われた。あなた達の敵の軍勢に対して救い主は打ち破ってくださった。あなた達の敵である死、悪魔、罪、地獄は完全に力が弱められた。あなた達人類は神の側に住み家を得た。」この歌詞をイエスさまが十字架に付けられた受難の讃美歌の音楽にのせて歌うのです。すなわち、イエスさまの十字架上の死によって私たちは救われた…だから、そのイエスさまの誕生はうれしいのだということを、バッハは教えたかったのです。今年のクリスマスもイエスさまが一緒におられます。穏やかで、楽しく、愛に満ちたクリスマスであるように願います。
これから、ページェント(聖誕劇)の準備が始まります。私は昔「星」をやりました。
うちの次男はどうしてもヘロデ王がやりたいと言い、当日は、明るくかわいいヘロデ王。赤ちゃんを殺してしまう王様には見えませんでした。上の子は宿屋さん。その瞬間瞬間がよみがえってきます・・・きっと保護者のみなさんも、同じですよね。頑張る我が子を応援しましょう。世界中の教会やキリスト教関連の幼稚園や学校でページェントが行われます。どの役も大切。そして意味のあるものです。友だちと協力し合い、自分の思い切りを出し、素敵なページェントにしていきたいですね。保護者の方々のハンドベルも楽しみにしております。クリスマスの喜びが皆さんと共にありますように。