神さまに委ねて
園長 松橋郁子
2学期がスタートしました。夏休みはいかがお過ごしでしたか?今年の夏は暑くて大変でしたね。そんな暑い夏を、水遊び、虫取り、お子さんと共にすてきな経験をしたことでしょうね。
私事になります。私の二人の息子たちは東京の大学に行き、現在では他県で働いています。仕事の関係で秋田には年に数日しか戻ってきません。下の子が新幹線で一人大学入学のために上京していった時のことです。脳裏によぎったのは、あんなに小さくて何もできず、泣いてばかりで、隆子先生達を困らせていた幼稚園時代のことです。「これから人生の大きな荒波の中、親に相談もできない遠い場所に一人で行き、どうやって困難を乗り越えていくんだろう…。」母親の私は心配でたまりませんでした。本人はもっともっと不安だったことでしょう。今では趣味でのコミケの出店のためにお盆休みは帰省しませんが、出張が多いけれど家庭を大切にする優しいパパになり、好奇心旺盛なママと二人で子育て奮闘中です。こういう例は私だけではありません。そして、やがて保護者の皆さんの多くが数年後には経験することでしょう。
親から巣立っていくその日は、どの子にも訪れます。神さまは私たち親に、その子を育てるように託されました。隣人を愛し、自分の力を他の人のために使うことのできる人間になってほしい…それが人としての幸せでしょう。「人に愛を与える」ということは、正しく愛されて育った結果できることです。他人を愛し、自分のもてる力を人の幸せのために役立て、平和を作り出す人生を送ってもらいたいです。
長い間神さまに守られて、どんどん成長していく子どもたち。私たち大人がどうやってどこまで関わることがいいのか…。親や保育者として悩むことも多くあることでしょう。「成長させてくださったのは神です」と聖書の中に書かれています。神さまに全て委ねて、どっしり構えて今しかできない子育てを楽しんでください。
この夏休みの親子での貴重な体験や触れ合いは、子どもの心の奥に残っていきます。これから始まる2学期も、神さまはみんなを祝福してくださり、成長させてくださいます。その姿が見られる12月のページェントが、今から楽しみでなりません。