「えいごであそぼう」スタート!

園長 松橋郁子

「えいごであそぼう」が10月よりスタートしました。講師はトッド・ホーナー先生。市内の小学校や保育園でも教えていらっしゃる、元気なカナダ人の方です。子どもたちは歌やゲームを楽しみながらトッド先生と活動します。

かつて2度アメリカに中学生を引率をする機会がありました。ホームステイ先で、たどたどしくても習った英語で会話する子どもたちはほほえましかったです。また、インターネットは世界中と繋がり、瞬時に海外の情報が入ります。そのように英語を学ぶ必要性は、私の子どもの頃と比べ段違いに増しています。「えいごであそぼう」を始めた趣旨は、英語の学習でよい点数を取ることではありません。世界には自分の知らない国がたくさんあり、世の中には多様な価値が存在し、皆と共存することの大切さに気付いてほしかったのです。ある子が「先生、カナダってどこ?」と言っていたので、一緒に地図で調べました。「たくさんの国があるんだね。行ってみたいな。」好奇心いっぱいの目で地図を見ていました。そう、世界には皆の知らない国があり、様々な人が住んでいるんですよ。

1995年、夫の仕事の都合で、インドのデリーに家族で引っ越しました。過酷な国です。45度以上でも平気で数日停電するのです。物乞い、泥棒が近くにやってきます。「在留邦人は運転はしないように」との大使館からの通達。インドには一億人以上のイスラム教徒が住んでいます。「目には目を」という教えが根強く、万一事故を起こしたら車から引きずり降ろされ、同じだけの報復を受けかねないという理由です。毎日、優しく手伝ってくれた家のメイドやドライバー。危険は彼らが未然に防いでくれました。彼らがいなければ外国人は住んでいられません。また、教会や音楽仲間の親切なインド人の友人たちも助けてくれました。色々な価値観がある中で、私の3年間は彼らと共にあり、互いに認め合い友情を深めました。彼らと話をする際の英語は、コミュニケーションツールでした。子どもたちにとっては、やがて大人になった時に、人と繋がっていく「人生を豊かにする道具」なのです。「英語を学ぶって楽しいな」と考えてもらえたら嬉しいですね。

聖書には、「私たちの国籍は天にある」と書かれています。デリーを離れる時に、教会の多くの友達からこのみ言葉をいただきました。インド人も日本人も神さまの子であり、やがて帰る場所は同じだと。私たちは神さまからこの世の中に遣わされてきています。この世の中で出会った人々と楽しく語り合いたいですね。そのために英語が話せると素敵ですね。まずは、トッド先生と元気に遊ぶことからスタートしていきましょう。