園庭にて
園長 松橋郁子
運動会、楽しかったですね。大人の一年と、幼稚園時代の一年は物理的な時間は同じでも、成長していくスピードは違います。すみれさんの4年前のことを思い出してみてください。ようやく上手に歩けるようになり、お話もできるようになった頃だったでしょう。お母さんの後を追いかけて泣いていた頃ですね。そんな子どももすみれになってからは、かっこよく走る、ダンスをする…、跳び箱をポーンと跳び、たいこ橋を上り下りする…いったいこの力はいつの間についたのでしょう!「神さまは確実に子どもたちを成長させてくださっている」ということを確信しています。それに続いていくばらさん、べにばらさん、りすさん、ことりさんは、先輩たちの姿から、「自分もあんなふうになりたいな」と思っているはずです。大丈夫!来年の今頃、大きく成長した後輩の皆さんがますます元気に運動会を楽しんでいることでしょう。今から楽しみです。
さて、運動会のさなか、ベンチの脇でクローバーを見つけました。「この間草取りをしたのに、もう生えていて生命力が強いな」と、牧野富太郎のようなことを考えていました。136 年前の4月、アメリカ人ガルスト宣教師は聖書とクローバーの種を持ってキリスト教伝道のために、本荘にやってきました。「聖書はわかるけど、なぜクローバー?」それは彼がアメリカ人で、生活するために必要な乳牛も連れてきたので、牧草が必要だったのです。秋田県のクローバーは、彼によってもたらされたと言われています。
欧米では、クローバーの三つ葉は「信仰・希望・愛(コリント人への第一の手紙13:13 」と「三位一体の神」を表すのだそうです。なお、四つ目の葉っぱは「幸福」です。
この幼稚園の場所からこぼれていった種が秋田県中に広がって花を咲かせているのかな?この幼稚園を卒園していった子どもたちも市内に、県内に、世界中に散らばっていき、その場で自分の力をみんなのために使っているんだな…。そう考えると、過去に、未来に、わくわくしてきませんか。